メイン・テーマ 角川春樹事務所 角川書店
このブルーレイディスクをAmazonで購入したのは2020年7月8日だ。丁度フォークリフト教習を受けていて、次ぎの仕事が決まって野田市の北朝鮮企業を脱北したら見ようと思って本棚にしまっておいたままだった。12月27日、ようやく気持ちにゆとりが出来たから、朝4時にやっぱり起きてメシを食い、創作の準備をしながら見ようと言う事になった。映画をロードショーで見たことが無い。中学生の頃、確かに片岡義男の魅力にハマり、春日部市立図書館で数冊の角川書店の赤い背表紙の片岡義男の文庫本を読んではいたが、「メイン・テーマ」の三冊は、図書課に置いてなかったから、50歳になるまで、「メイン・テーマ?なんだかよく解らない片岡作品だな」と、自分の中で読む意識が働かなかった作品だった。切っ掛けは中古本に挟まっていた当時の角川書店のシオリで、メイン・テーマの映画の広告が載っていて、「あ、これも押さえておかないといけないよね」と文庫本を1巻から3巻まで中古本で取り寄せて読んだ。1巻を読んだ時点で面白い、とは思った。後書きには当時の片岡義男は12巻で完結と宣言している。実際は3巻止まりで、内容は、多重分割されたロードムービーみたいなモノだ。軸になるサーファーの二人のゴール地点はどうなのか、と思う。3巻を読んだ記憶が無い。12巻で終わるはずの作品を3巻で未完させるがっかり感を味わいたくないからだろう。物語の多重構成と登場人物が、様々な接点を次第に接点から付き合いに変わって行く、そう言う4人のバイオリン演奏者のバイオリン組曲のような小説であったろう、と思う。
そう言う訳で、小説で「メイン・テーマ」の世界感と片岡義男のフィーリングを先に知っていて、それでも映像があるなら、と購入した次第だ。世の中コロナフィーバーの第三期なので、引きこもりに見せかけて自宅でコツコツやるには好都合だ。冬期休暇で世間との接点は、春日部市のスーパーとかホームセンターくらいしか無いから、そういうときはマスクをして世間に溶け込んでいる様に見せかけて用事を済ませるのであった。で、朝からちょっと中断して、「メイン・テーマ」を視聴したけれども、19歳くらいの薬師丸ひろ子は、かなり魅力的な「かわいい」女優という事で魅力的だった。こんな薬師丸ひろ子を知らなかった。野村宏伸はジャケットでカッコイイ感じのイメージがつくけど、実際見てみると、声が中学生みたいで、全然薬師丸ひろ子の魅力に釣り合わない印象だった。桃井かおりがもう一つの軸だったり、太田裕美が出てたり、なかなか楽しめる昔の女優持ち上げの角川映画、っていう感じ。森田芳光が監督だけど、片岡義男のエッセンスはあるけれど、片岡義男の小説版を読んで沸き起こる映像のイメージとは、かなりかけ離れている印象だった。それはそれで、ヒロインは夢のホテルの一泊のイントロダクションの映像と、薬師丸ひろ子が歌う「メイン・テーマ」の楽曲で終わる。後半の舞台は全て沖縄。全てはコロナフィーバーの最中では、取り戻すことは難しい、昭和の夢物語であった。
「メイン・テーマ」を見て、原田知世の「早春物語」と渡辺典子の「彼のオートバイ、彼女の島」もオーダーしようと、ギリギリまで思い詰めたけど、やっぱり止めた。他に優先順位の高い買い物があるからだ。Youtubeで見る、「早春物語」の原田知世は、「実にいいオンナ」という感じがする。飛びついて口説いて見たくなる。もうムリだけど、過去の映像で、原田知世の過去の断面図だから。渡辺典子は、見たことないから解らない。やっぱり片岡義男原作なんだけど、原作を読んだと思うけど、記憶と印象が薄い。「彼のオートバイ、彼女の島」をVHSビデオで見ようと、思って春日部市の当時マツヤデンキの2階のレンタルビデオ屋でレンタルを試みたのが、27年前の話になる。その後、すぐそのレンタルビデオ屋は潰れて、マツヤデンキも無くなってしまったけれど。今はハードオフになってる。もう27年も経つのか、とブルーレイタイトルを見るだけで、過去の青春時代を思い出す事ができるけれど。とにかく角川映画は多感なティーンエイジの頃見るモノは見たし、見損ねたモノは機会があれば、購入していこうと思う。
2020/12/27
0 件のコメント:
コメントを投稿